May 2005

やまよも写日誌・No.6

by Kyoko Murakami

 

5月5日

 

 

 

Back Stageでのサイン風景

 

 

 

 

 

全て終えて脱力感の楽屋にて

 

 

 

 

 

 

運ぶ途中に頭だけ取れた花も、Tea cupの中で事務所の電話脇を彩る

 

 

 

 

 

 

会場ロビーに頂いたお花

きれいでしょ。↑この薔薇。名古屋で頂いた薔薇、楽屋で撮して東京へ共に帰京、

薔薇の季節、5月になりました。

色々な土地で頂いた花が一同に集まり賑わい

おかぁまで嬉しい。

5月5日子供の日、次男けークンの東京公演がありました。

ツァーから戻り、留守の間のなにやかにや整理する間もなく、

追いかけられる様にして迎えたコンサート。

おかぁの仕事は、公演当日を迎えられれば、もう後は現場監督以下が走る番、

運転手と裏方に徹していられます。

お天気も良くてゴールデンウィークの真っ最中と言う事もあり、

会場外はジェットコースターの音が響き子供達が飛び跳ね、

そんな雰囲気の初めての会場裏で各関係者への対応。

 

ツァーの締めくくり、と言う事もあり全て終了後

会場内で関係者一同との乾杯など。

終わってから、沢山のお花と共に帰宅は夜中近く。

それからの仕事も楽しいのです。

あらゆる種類のお花を活ける、撮る、匂い嗅ぐ!

ほれぼれ眺めて飾ります。

なんでも花瓶になります、傘立て、やかん、梅酒を浸ける瓶。

水切りして長持ち薬入れてリボンを巻いて…

起きて来た順に、あ、きれい。と犬猫までが匂いを嗅ぎに来ます。

あ、ジャれちゃダメ! 食べちゃダメ!

途中で疲れて寝る時は、風呂桶に水を張って明日、続きをやります。

こんなに美しい色を形を作る土と太陽に感動してしまい、

又、心を込めて送って下さる人達へ頭が下がります。

だから、一輪でも大切に、と。

 

一昨年頂いた蘭の花、水ゴケ植えで根がついていなかったのに、

花が終わってもずーーーっと水をあげていたら、

二年ぶりに沢山の花を咲かせました!

それから、クリスマスのアレンジに入っていた紅くペイントした、

飾りの小枝から五月になって緑の葉が出て来ました!

球根のチューリップ、鉢植えのクレマチス、みーんな長生きさせてます。

可愛がってあげると必ず返って来るのですから嬉しい。

切られた花達もひとの根気で長く生きられる。

旅先で頂くお花はホテルバスルームのプラスチック製のゴミ箱に、

水を張り帰京する迄、花を休ませておくの。

部屋にも少しだけ飾るけれど。

朝まで花を活けていても疲れないし、鋭気を養え長生き出来る気がする。

でも生け花睡眠不足が続いている。

重なる花びら中ほど深い

 

薔薇はとき色なかほど紅い

重ねはなびらふんわりしてる

 

 

 

 

 

小さなテラスでもラベンダー満開

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

母の日の花も混じって

 

 

 

 

 

うち、野生のバラも咲いている。

オールドローズのつるばらさん

 

 

 

 

5月11日

 

レコーディングは公開で

 

 

 

東芝EMIスタジオ

 

 

 

 

記者質問

 

昨日に続き、今日は東芝EMIのスタジオで公開レコーディング。

昨夜はリハ後にレコード会社スタッフ沢山集まって

桂クンのサプライズ誕生祝いまであった。

ローソクは大きいの2本、小さいの6本!

16才だった貴志クンも数ヶ月合わない間に19才になっていた!?

時差ボケと言いつつずっとピアノの前から離れない。

やんちゃ坊主な顔をして明るい繊細な少年だ。

そのピアノはのびのびと奔放で形にとらわれず

抜群のリズムとテクニックで回りの不意をつく。

そんなコンビでセロニアス・モンクの渋すぎの曲をDuo。

モンクの曲はメロディと言うより独特の和音で知られている。

メロディは美しくもの哀しい。

貴志クンと桂クン、昨日2,3回合わせてみただけの初の難曲を

心地よい緊張感に変えて今日も3回のテイクでOK。

公開レコーディングだからガラスの中の調整室には沢山のメディア関係

抽選に当たったラッキーなファンの人達が固唾を飲んで見守る。

音楽に向かうと、口で言うほど緊張しないもの、ただ集中力は、

アーチストは皆、並みではないものを持つ。

全身が耳になる。

レコーディング後はメディアに囲まれての記者会見。

 焚かれるフラッシュの中、並んだ二人は兄弟の様にくったくない笑顔、

さっきまでモンクのRound mid nightの雰囲気はかき消えて

On the sunny side of the streetの顔になっ ていた。

二人とも、若い時から音楽への集中力と、人に囲まれ注目される

プレッシャーとの狭間を泳ぎながら

仲間と分かち合える共通な和音を探していつも旅をしている。

 

 

 

 

EMIスタッフ一同に祝って頂く

 

 

 

 

 

音楽から離れた瞬間に表情は少年に戻る

 

 

 

 

 

奇才セロニアス・モンクのポスター

5月16日

 

 

窓を開けるとまだ寒い日もあるけど。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

5月21日

うちの裏には既に散りゆく野生のポピー

 

 

 

 

 

 

三年前に頂いたクレマチス今朝撮影。

 

 

 

 

 

 

No.5にもどる

 

 

          つるバラは真っ盛り

毎年気候が一番良い今頃になると、

時間が勿体なくて寝てられない日が続き、五月コーフン症になります。

花粉症じゃなくて興奮症。

で、ここのとこずっと、寝る時間が少なすぎ。

こんな美しい季節に寝てるなんて勿体なくて。

クタクタな筈の夜中も、キリなくやりたい事に夢中、夜明けに

布団に入ればスカパー映画チャンネルが面白い映画を必ずやっていて

あー寝なきゃ寝なきゃ、と思いつつ半寝で観てしまう。

いつもは映画観ながら10分で眠りに落ちるのに。

朝はあっと言う間に起きます。

とにかくやりたい事がいっぱいなので、

おちおち寝ないうちに目が覚めてしまうのです。

事務所の電話は10時過ぎから鳴り始めますが、

その前に済ませてしまわなければ落ち着かない仕事から順にかかります。

一分でも有効に自由時間を過ごすために。

花への水やり時間も陽が高くなる前に合間を見て出来るように。

ろくに寝ていなくても眠い、と言う意識がないまま、

それは夏が終わるまで続くのです。

大抵疲れは冬にやって来ますが近頃冬眠する間もなく通り越します。

わたし、五月こーふん症の状態です。ことしも。

 

都会の街なかに住んでいてもいっぱい花が咲きます。今日、撮した裏の野草、

あんなに咲いていた菜の花はもう終わって種が細いさやに納まってツンツン、

←ポピーの花びらが散りかけています。

↓下の白い花も、もう終わりですが春菊に近寄るとこんなです!→

そして今日朝顔も見つけました。

もう朝顔が咲くんですね。 ミントも沢山摘みました。手の平に持って帰り

紅茶に入れて飲みました。

歩いて新宿まで8分の場所だけど、5月はこんな野草が咲いて、

だから五月興奮症はひどくなります。

一番上の右に書いた詩は、誰かの詩集で小学生の頃に読んだのです。とき色と言う色は、どんな色なのだろか、「鴇色」と書くのですが、あーどんな色だろ?と、活字だけで読んだあの日から、詩と薔薇と漢字が大好きになりました。 ところが誰の詩か覚えてない所がおかぁなのですね。鴇色って色も、今も知らず、誰の詩かも知らないまま、こんにちに至っているのです。誰かおせーて。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

桂クンが大好きな葉っぱの春菊の花はこんなに可愛いんだよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

No.7につづく

Kyoko.M  Shiny's Office inc. 天才現金! 天災元気、ちちちがった転載厳禁・漢字ちうい・