村上京子プライベイト日誌No.12
                         

やまよも写日誌No.12

写・文 Kyoko Murakami

2005.秋

 

 

 

秋の花は上品で静かに咲く

 

 

 

 

 

 

2Fの壁の穴より覗くのは白黒猫のしろぴ。 臆病者だから、外には出ないで、この穴から毎日外界観下ろしてる。

 

 

 

 

 

 

 

植物も株分けで何代に渡って 生き続ける

 

 

 

 

 

突然寒い日があり、葉は寒さに会って少しづつ色づいて行く

 

 

 

 

 

秋晴れの空。新事務所前

九月に入った途端に 各地に暦とおりの台風上陸。

アメリカ南部を襲ったカトリーナの被害は、やまよもNo.10を編集している頃。

やまよも日誌も遅れがちで、ほとんど駆け足日誌になりそう。

壊滅状態のニューオリンズを衛星ニュースで観ていて、

いてもたってもいられない気持ちでいたところ、

10月に入ると復興支援コンサート計画が次々立ち上がり、

あちこち実現する事になりました。

'06四月にニューオリンズで世界大会を予定していた、

聖心女子大学が小林洋・小林桂で急遽チャリティ・コンサートを

学内のホールで行う事を11月には実現出来る運び。

ねこじゃらしの畑の向こうに山手線が走る窓の景色

事務所前の空き地は、延び放題の雑草を区が整備に来ては、

刈り込んでしまうのに、一週間もすれば又青々と、逞しく再生する野草。

今は、ねこじゃらしが生い茂り近所中の猫が遊びに来ます。

もっとも、ねこじゃらしの中を駆けめぐるのは主に近所の犬達。

犬じゃらしになっています。

ここは、朝の犬の散歩コースになっているらしい。

九月のすすきの穂はまだ硬く若く、でもこの頃 、とんぼが多くなって来た。

区の整備のために定期的に草刈りに来るおじさんに、

事務所前だけは草刈りしないでネ、と頼みました。

夏休み前に子供達が植えた「ケナフの木」の苗は、もう

おかぁの背丈より高くなりました。2005.9月某日

土日祭も引っ越し雑務に追われ続きで お休み時間ないまま

はや10月に入ってしまいました。

今夜、世田谷の某宅でのホームコンサートがあって、

生きていれば92才のおかぁの亡父の曲を演奏するので、

「是非いらして下さい」との ご招待FAXを頂いており、

あ、今夜なら行かれるかも、 と思いたち行く事にしました。

父が亡くなり40年以上ほとんど接点なく来てしまった父の仲間も、

ほとんどの方は今はもう亡くなられて、

当時学生であった父の側近や、 ファンの方達、

メンバーの遺族などが集う演奏会が続いている事は 耳にしていたけれど、

こうしたプライベイトパーティには初めてお邪魔しました。

大邸宅並ぶ静まりかえった住宅街にこぼれる音。

あ、ここだ、とドアを開けるともう懐かしい調べがワっと溢れました。

父オリジナルのDm7チューニングのスティールギターが、

父の数々のオリジナル曲をピアノトリオと共に演奏しています。

多分80才代前後の元モダンボーイ達が、

木のフロアをステージに、レンガの壁を背にしてレースの窓ごしの外へ、

その楽しい演奏会の音をこぼして、静かなお屋敷街の一角が夢の空間。

多分80代前後?プレイヤーの素晴らしい若さに圧倒!

集う元モダンガールやその子供達や孫達。

こうして音楽は繋がって行くのですが、おかぁがけークンを産む17年前に

父は亡くなったから、けークンは祖父を知りません。

それなのに、彼は祖父のレパートリーだった数々の曲を、

全く知らずにレパートリーにして来ました。

以前、父の弟子であったプレイヤーが、

「君のおじいちゃんはデューク・エリントンの、Sophiscated Ladyが好きでネ…」

とけークンに語ったのを横で聞いた時は、おかぁも本当にビックリしました。

だって、けークンは5才の頃にまさしくエリントンのその曲がタイトルの、

ショウのビデオを見てエリントンにはまり、

そして17才の初レコーディングでも、 Sophiscated Ladyを収録したンです。

子供が歌う曲ではない、レイジーでやらしい、そんな大人のスゴイ曲を

どんどん勝手に唄い始めて気がつきゃ、ジャズボーカリストなんちゃって

来ましたが、父も演奏していた曲だったとは。 おかぁも知らなかった。全然。

父没後、半世紀近く時は流れて今夜、まだこんなに沢山の人が、

こうして集い、そのチューニングまで継いで楽しむ会が繰り返されていたなんて。

突然、父ありし日にタイムトリップした嬉しい夜でした。2005.10.2

 

 

 

 

夕方に豪雨が来ると野草がいきいき

 

 

 

 

 

 

豪雨の後の秋晴れを写すけークン

 

 

 

 

野良人参の種を送って下さった方、ありがとー!

北の方ですネ?

 

 

 

 

 

 

何年も前に頂いた花達、株分けしてどんどん

新しく繋がって育って行きます

 

 

 

 

 

これは去年の軽井沢での紅葉。TOKYOの葉はまだまだ緑

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スタッフ友達まで仮装させて動員!桂くん子供の頃は、おかぁの着る物を勝手に持ち出しリフォームしてしまい、ひとりミュージカルの色んな役になっていた。

 

 

 

 

 

 

 

ミュージックフェアでの本番前打ち合わせ風景・

天使になった本田美奈子さんと

 

 

 

 

ワァびっくり!

あまりにもバタバタして忘れていたのに、午後事務所に丸さとサマが

ケーキとお花を 持ってスッピンで現れて、「おめでとーございますぅ!」と。

嬉しいとなんかテレ臭げにポーカーフェイスになってしまうおかぁ。

彼女も忙しいのに自転車で走って来てくれたみたい。

届けてすぐバタバタと消えた。仕事合間にりえちゃんやおとぅと紅茶にケーキ。

夜中に掲示板を覗くとおめでとの書き込み数々!

わーなんで人のお誕生日覚えてくれているのだろ!?

おかぁは人の顔も名前も覚えられず、家族の誕生日までしか覚えていないのに。

ところで幾つになったのか、もう忘れた。

とりあえずひとつ年、取ったから、ひとつ若くなった。

皆さんありがと!!!  05.10.3

桂クンは 彼のファンクラブ会報インタビューの時に、

「次回のイベントはハロウィン仮装大会だよ〜ン・・」と冗談のつもりで言った

責任を感じて、そのファンクラブの集い一週間前になって

言い出しっぺとして「仮装しなきゃ」と、なにやら元子供部屋チェスト内から

子供時代の舞台グッズや仮装グッズをゴソゴソ漁り、

マントやら尼さん衣裳を見つけ出してニヤニヤし始めました。

このファンクラブ集い当日については、次回会報でレポートがありそうなので省略。

写真はベティちゃんに、シスター、フランケンに、さんぞう法師、孫悟空、そして

本人はオペラ座の怪人ならぬオフロバのガイジン、と言いつつ効果音付きで登場!

出てきた手持ちの衣裳で何になるか考えて、久々に得意な変身!

子供時代から色々なキャラになるため自分で衣裳を縫ったりしていた、

変身好きなヘンな子供だったのでした。

裏版写真一枚だけ先に見せます! 05.10.22

才能溢れエネルギーに満ちた 若い人が

突然亡くなるのはとてもキツイいです。

きれいな人は白血病にかかるのでしょうか。

夏目雅子さんも輝く様に美しい笑顔を残して逝きました。

本田美奈子さん、本当に努力家で前向きな方でした。

番組の譜面合わせなどで一緒にDuetする時などに、中には

顔も出さず仮歌のエキストラの人を立てる歌手の方もいたりするのに、

美奈子さんは既にキチンと自分のパートを覚えて来られました。

とても熱心で、音に対していつも前向きな姿勢がリハでも伝わりました。

昨年の11月24日に渋谷のクラブで元気そうにすれ違いご挨拶しました。

あれから約一年、まさか! 亡くなるなんて…うそ…! 05.11.7

ハリケーン・エイド・ジャパン・ジャズのフィナーレで

「この素晴らしき世界」を唄う打ち合わせ。外山さんを中心に桂クン、TOKU、阿川泰子さん、

伊藤君子さんらと

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ブルースアレイジャパンでのリハ。小林洋と二人の

打ち合わせは必要なし。何を唄おうかな…と吟味しつつ、

この後、白雪姫の婆さんウィッチに仮装変身!

 

 

 

ハロウィンて、死者が蘇る日、と言う事で、日本で言えば

お盆なのネ。カボチャのくり抜きは、中にろうそく灯す、

灯籠。日本でも死者を迎えるためにお盆の提灯に火を灯す。

イギリス墓場にはコウモリも飛ぶ。

 

 

 

この影は、ファンクラブ担当横田氏。秋の陽の中で

桂クンを写しているところ

 

 

 

出演者全員が胸にニューオリンズ支援ジャズの故郷を救おう!のバッジをつけた国際フォーラムでのチャリティコンサート

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カトリーナによる大災害で 打撃を受けたニューオリンズの街、

復興に向けて 自分達の手で今、何が出来るか…を考えてた九月のある日。

従妹から連絡があり、復興支援をするのに力を貸して欲しい、と。

聖心マリアンホールでの小林洋、小林桂コンサートを計画、

売り上げをニューオリンズに寄付出来る事になりました。

時を同じく、Tpの日野晧正氏マネより、これからジャズプレイヤー一同に

声かけしてハリケーン・エイド・ジャパン・ジャズコンサートを

行う計画の相談あり、これも賛同決定。

と、言う事で計画日程は後者の方が先となり、会場の国際フォーラムは、

急遽の計画にも係わらず満杯のお客様。

出演者もなんと70組余も集合。

控え室では日野グループ、外山グループなども皆わいわい一緒。

桂クンGでもお馴染みのP石井さんや、桂クンが大好きディズニーランドでも

お馴染みの、 外山さんなどと共に長い待ち時間を楽しそうに過ごしていました。

ニューオリンズと言えばサッチモこと、ルイ・アームストロングの故郷。

外山さんは「日本ルイ・アームストロング協会」の代表であり、

長年に渡って、ニューオリンズとの交流も知られているトランペッターです。

出演者一同コンサート終了後もロビーで募金をお客様に呼びかけ、

チャリティ・コンサートの一夜、その主旨を全うする事ができました。 05.11.12

日本聖心女子大 マリアンホールで行われた

小林桂・小林洋チャリティコンサート。

日本聖心同窓会の中だけのチケット販売でしたが、

1,000人前後のお客様が 集まって下さいました。

おかぁの85才になる母、その三人姉妹も皆、聖心卒だと言う事もあり、

滅多に来ない母も客席に来ていました。

二部構成90分ステージを二人だけで繋ぎ、

終了後には沢山の感激の声をメイルで頂きました。

これらの売り上げも全てニューオリンズへ届きます。 05.11.19

 

 

 

 

 

聖心コンサートで今年初のクリスマスソングを唄った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

猫に小判ならぬミニツリー

 

 

今年、秋に向けての気候はぴーかんに晴れる日も多く、

雨も沢山降り、キリリと寒い日も来て

野菜、果物は美味しく育つだろーな、と予想通り。

柿 も栗も葡萄もカボチャもなんでも美味しくて、

秋満喫の野菜、果物を毎日食べられて幸せです。

追いかけられる様に通り過ぎて来た春、夏、秋になって今頃、

少し疲労気味のおかぁ、夏が終わると気が抜けてしまう体質なのです。

遅れに遅れた、このやまよも写日誌も一夜にしてやっと追いつき、

けークンちも遅ればせながらクリスマスツリーが飾られました。

いよいよ12月に入ってしまいます。 05.11.23

 

 

 

 

 

 

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